タイトル名:月刊「かけはし」(11月号)
サイトURL: http://www.ja-akita.or.jp/tanken
ご寄稿ページ:ソプラノ歌手 鈴木 貴子 様よりご寄稿をいただきました。
月刊「かけはし」(11月号)
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2017.11.7
女性のそばにおひつ問題
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2017.11.4
温泉に行ったときに、旅館で出てくる「おひつ」。
カップルや夫婦で温泉に行ったときに、この「おひつ」が女性側に置かれることを話題にした記事を、ハフィントンポスト日本版で見つけました。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/10/23/nanka_a_23253401/
興味深かったので備忘録も兼ねて綴ります。
「上座に座ろうが下座に座ろうが妻の方に置かれるおひつとしゃもじが辛くてね」というつぶやきが
先日知人とお話した内容とかぶりました。年齢的に、立場的に、そうなってしまうことってあります。
高級フレンチのお店などは、男性側のメニューにだけ金額が書いてあるときがあります。どちらがお金を払う側か、招待した側か、によるからです。
私の友だち(女社長さん40代)は、ある男性(40代)のヘットハンティングに成功。そのお祝いと会社の詳細をお話すべく高級フレンチにお誘いしたそうです。当然のように男性側に金額付きのメニューが渡されました。
その夜を振り返り彼女は「昔と段取りの仕方、気の使い方が異なる世の中になった。サービス業は、サービス大国日本なだけに、よりスキルの高い教育をしている企業、すなわち、時代の流れに合った想像力を持って仕事ができる人材が、さらに求められる」と話しました。とても心に残っています。
想像力を持って仕事ができる方は、目の前の仕事を一生懸命に行うことを、私も感じていたからです。これは時代に関係ないかもしれませんが。
日本人特有の「言わずとも行間を読め(空気を読め)」という美学は、今で言う「忖度」という言葉で置き換えられるのかも知れませんが、
これは昭和に青春があった方々にしか通じないかも知れないと最近思います。もちろん私も昭和が青春でした。
「おひつ」の置き場から、お勘定の際の「伝票」の置き場に話題が広がっているこの記事を見て、女性がご飯をよそうのが当たり前、男性が勘定するのが当たり前(女性は財布を出すふりをするだけでいい?)という時代を改めて考えるきっかけになりました。
おひつが私の横に置かれても違和感がないまま過ごせたことは幸せでありますが、今後は新しい価値観を受け入れ、想像力を持って対応できる自分でありたいと思いました。おひつが自分のそばに置かれても、この旅館はそういう旅館でそれも美学。そして、そういうことを良しとしない人たちがいることも、心に留めておきたいと思います。