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終わった人

2018.7.19

文庫本になった内館牧子さんの「終わった人」を一気に読み直しました。「読み直した」というのは、数年前読んだ時は、全くもって自分事として捉えることができずに読み終えていました。定年を「生前葬」と例えた主人公の言葉が衝撃的であったことは記憶にありますが、当時の私には「事業を起こした自分には定年も終わりもない」という、優越感にも似た思い込みがあったと記憶しています。

 

 

 

今回は違いました。どんな人にも訪れる「終わる」時期。どんな人にも命の限りはあるし、世代交代は訪れるということ。最前線ではいられない衰え。肩書きがなくなることを「終わった」というのか、それとも健康を失った時を「終わった」と言うのか。自分の「終わった」とは何か、どんな状態のことかを考えさせられました。

 

 

私の「終わった」はもう少し先だけれど、それを意識し、未来に「この辺」と点をつけた今の自分は、あのときの読後感とはまったく気持ちが違っていました。

 

 

そして、老いを恐れず、ちょっとだけ、もう少しだけ1upしようとする希望が沸いてきました。「終わり」を決めたら、不思議とワクワク♪なのです。

 

 

散る桜残る桜も散る桜・・・

 

 

 

ある人から、散る前にやり残したことがあることを気づかされました。さてと、やるだけやってちゃんとこの世でやり切り、成仏できるようにしないと。

 

 

 

散り際千金

 

 

 

 

春に満開の桜を見る目が 今までとはすこしだけ変わりそうです。

 

 

 

 

 

人生の後半に突入した私の人生。もう一度「心技体」の面からイメージして、今までの40年を棚卸ししつつ、これからの40年に向けて仕入れをして、希望を持ち、つつましく老いも受け入れ、楽しく生きていきたいと思います。

 

80代からしたら40代なんて、まだまだ学ぶ事はたくさんあるはず。だって、40代から見たら20代で打ち拉がれている若人を見ても「大丈夫、全てはこれからだから・笑」って余裕で思うもの。

 

 

 

素晴らしい本に出会えて、大きな転機をいただきました。

 

 

約20年前、根拠も無く「わたしは社長になる」と心に決めていた私。何をしたらいいのかも分からないくせに自分の心で社長宣言しちゃって、「なに言っちゃってるの私」と自分で自分が可笑しくて、歯がゆかったあの頃を思い出しました。

 

今、あの時と似ている感情が湧いていて、蘇りました。

 

「なりたい」を自分が認めて、「なる」と言い切り、「なれたら人生ちょっと面白かも」って希望を持って努力し、タイミングを味方に決断していけばきっと大丈夫。根拠は無いけど「未来にそうなっている」というイメージが、僭越ながらついてしまったのだから。

 

 

人生で2回目の自己暗示?なのか分からないけど、根拠のない「なる」のスタートです。

仕事、ますます楽しくなりそうです。

 

 

 
映画『終わった人』公式サイト
http://www.owattahito.jp/

主題歌は今井美樹さんの「あなたはあなたのままでいい」。タイトルも素敵です。
https://www.youtube.com/watch?v=SIvuaIaJMEQ
https://owattahito.tumblr.com/

月刊「かけはし」(7月号)

2018.7.5

kakehashi_vol136タイトル名:月刊「かけはし」(7月号)
サイトURL: http://www.ja-akita.or.jp/tanken
ご寄稿ページ:ラート競技世界チャンピオン 髙橋 靖彦 様よりご寄稿をいただきました。

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